ID: 2524711759
トランドールの特製料理を求めて
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タイプ: 収集
カテゴリー: ヘルバ村周辺

トランドールの特製料理を求めて 1

トランドールの特製料理を求めて
<ジェイミー・ラムジー著>

トランドールは元々険しい山脈が大部分を占める地域であり、昔から豊かという言葉とは疎遠だった。その中でも日当たりのいい、住みやすい場所は貴族たちが住み、彼らの暴政から逃げて来た民衆は、険しい山中に隠れ住んだ。しかし、志あるところに道あり。トランドールのたくましい住人たちは、山地で採れる素材を使い特色ある料理を生み出した。その調理法は代々伝えられ、今や、トランドールに人を惹きつける魅力のひとつになっている。本書では、ここ以外では味わえない独特な郷土料理を紹介する。

<ヘルバアプリコットパイ>
アプリコットは元々この地で自生していた木から採った果物で、当時のものは小さくておいしくなかったそうだ。しかし、しっかりとした種を選んで桃やスモモ等、他のエリアからもらった果物の木と接ぎ木をして、現在の大きくて甘いアプリコットへと育てたという。甘味が貴重なトランドールで、アプリコットは砂糖の代用としても最適な素材だった。

質のいいアプリコットを細かく切って煮詰め、薄く切った果肉を追加して作るピーリングほどおいしいものはない。

用意するもの:
主材料-アプリコット900リル以上
副材料-小麦粉3カップ、バター1カップ

調理法:
1.冷たく保管しておいたバターを細かく切って、小麦粉とよく混ぜて粉状にする。
2.冷水を少しずつ足してクラスト生地を作る。
3.アプリコットは種をとって、2/3は細かく切ってとろ火で煮込み、個体が全部消えるまで混ぜてアプリコットペーストを作る。水を足さないため、よく混ぜないといけない。レモン汁やリンゴ汁を少し入れてあげるとさらにいい。
4.残りのアプリコットは薄く切って、アプリコットペーストに入れて煮込む。
5.クラストはパイ型に薄く広げて、フォークでつついて膨らまないように穴を開けて焼く。
6.完成したパイクラストにアプリコットペーストを入れて、その上にアプリコット煮を載せてもう一度焼く。

トランドールの特製料理を求めて 2

焼きたてのパイを一口食べてみると、アプリコットの温かくて優しい風味と生地のバターの風味が溶け合って、すごくおいしい。そしてアプリコットパイの一番いい点は、さまざまな方法で活用できることだ。温めて食べるのもよし、クリームを載せて食べるもよし。食べ応えがあって栄養が豊富なので食事としても代用できる。

<魚の丸焼きパイ>

トランドールの魚パイは、食事としてとても人気のある伝統料理の一つだ。特に険しい山地を流れるアイマール川とバミル川は、サケとボラの生殖地として有名で、ヘルバ村の東南に位置する水晶湖は、スズキの生殖地で有名だ。淡水魚は海で獲れる魚と違って塩を含んでいないため腐りやすく、トランドールでは、主な保存方法として冷たく乾いた風で乾燥させている。こうして乾燥させた魚は、大きめに切って果物の皮と一緒に煮込んで臭みを消し、ヤギやラマのミルクで作ったクリームソースやチーズを入れて焼くと、香ばしくさっぱりした味になる。ジャガイモ、タマネギ、セロリ等の野菜を入れるとさらにおいしい。

食材:
主素材-乾燥した白身魚600リル
副素材-小麦粉3カップ、バター1カップ、クリームもしくはチーズ1カップ

調理法:
1.冷たく保管したバターと小麦粉をよく混ぜて、冷水を足しながらパイ生地を作る。
2.生地をパイ型に薄く広げて、フォークで穴を開けて膨らまないように焼く。
3.乾燥した白身魚を適度な大きさに切った後、乾燥させた果物の皮や、木の根と一緒に煮て臭みをとる。
4.バターと小麦粉を水に溶かしてルーを作り、ラマミルクやヤギミルクを混ぜてクリームを作る。
5.適度に煮込んだ魚とクリームをパイクラストの中に詰めて、パイ生地を載せてオーブンで焼く。
6.パイの中を詰める時、ジャガイモ、タマネギ、セロリ等をみじん切りにして入れると、さらにおいしくなる。

昔、食べ物が足りなかった時期に、パイに魚が入っていることをアピールするために、わざと魚の頭と尻尾を捨てずに飾って「魚丸焼きパイ」と呼ばれていたそうだ。

トランドールの特製料理を求めて 3

トランドールの現地人が、外部からの来客に魚の頭と尻尾を何個も飾ってご馳走すると、パイから飛び出た魚の目と目が合って逃げたという笑い話もある。だが、見た目とは裏腹に香ばしくてさっぱりとした味が一品で、お腹もいっぱいになるので、トランドールの旅行客なら必ず一度は食べていただきたい。

<ラマステーキ>

ラマは性格が悪いが、筋質が良くてしっかりした足の筋肉を持つ。おかげで山岳で重い荷物を運ぶのにも有用な家畜だ。トランドールの人々は、ラマを荷物運び用として飼うのではなく、ミルクや肉、革や蹄まで捨てる部位なく綺麗に使い切る。ラマ肉は、味は牛肉に似ているが、牛肉よりも柔らかくて軽い風味で、脂肪も少なく健康食として知られている。最近長寿の村で知られるヘルバ村の秘訣は、ここの人たちがよく食べるラマステーキのおかげではないかという噂もある。

食材:
主素材-ラマ肉600リル
副素材-バターとソルト少量、香料一束もしくは香辛料

調理法:
1.血抜きをした肉を準備する。固い筋だけ切り取り、特別な下処理はしなくてもよい。
2.肉の表裏にバターとソルトをしっかりと塗る。
3.ヘルバ特製鋳鉄窯に肉と香料を一緒に入れて、火で30分程焼く。
4.窯を火からおろして10分程休ませた後、肉を取り出し適度な厚さに切る。

山地であるヘルバ村近郊では簡単に香料が採れるため、できるだけ新鮮な香料を窯に入れて一緒に焼くといい。香辛料を使うなら、窯から肉を取り出した後に振る。

ラマステーキはかつてはトランドールでのみ食べられていたが、今では誰もが楽しめる珍味となった。ラマステーキの柔らかいコクを出すために大きな役割を果たしているのが、スナーロン工房で生産されている「ヘルバ特製鋳鉄窯」だ。フライパン程度の大きさながら熱を逃がしにくく、どこでも持ち運びできるかまどの役割を発揮してくれる。料理好きならヘルバ村に寄った時、スナーロン工房で必ず買うことをおすすめする。


報酬:
- レシピ:ヘルバ定食
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追加者 Kiriak (11-10-2024)
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