地面には悪臭を放つ粘ついた緑色の粘液が落ちていた。何者かがこぼした跡なのかな…そう思った瞬間、突然背筋がゾッとした。
冒険家としての道を歩み始めて以来、こんなにも多くの仲間と共に冒険に出るのは初めてのことだった。数日前、ゴブリン商人との短い出会いから、私の頭の中はその話でいっぱいだった。ネビュラ島…彼が言うには、失われた時代の宝物が隠された場所だという。確かに、ネビュラ島に秘められた何かが私を呼んでいるように感じた。仲間たちは不安を隠せなかったが、私は彼らの中心に立ち、決意を固めた。冒険家なら、尽きることのない好奇心と勇気を試さずにはいられないんじゃないかと。
私たちはついにネビュラ島にたどり着いた。そこで最初に出会ったのは「エンシェントガード」と呼ばれる悪霊が宿った鎧の兵士たちだった。素早く振り下ろされる剣の攻撃を防いでいたら、背中がゾッとした。何回も危険な目に遭った。この島が伝説と呼ばれるにふさわしい恐ろしい場所であることを痛感した。ガーディアンたちをすべて倒した後、私たちは不思議なポータルを見つけた。私たちは迷わずその中に入り、宝物を求めて進むことにした。
ポータル先は不気味な気配が漂う暗い祭壇だった。私たちは祭壇の周りを慎重に見回しながら進み、床に落ちている奇妙な物質に気づいた。それは粘ついた薄緑色の液体で、何とも言えない不気味さが心の奥をざわつかせたが、それが災いの前触れであると気づく暇もなかった。
突然、暗闇の中に巨大な目玉が現れ、私たちを見下ろしていた。目玉には触手が絡みついていた。そして私は、ゴブリン商人から聞いた「エクソダス」という名前を思い出した。悪魔のようなその目玉の中心から光が放たれると、仲間たちの体が次々と地面に倒れていった。周りは悲鳴と衝撃で混乱の渦と化した。大きな目玉は地面を強く叩き、強烈な衝撃波を放った。その波動は私たちに襲いかかり、苦しむような叫び声があちこちから聞こえた。気がつけば、仲間の半数以上がその場で命を落としていた。
エクソダスの眼差しは、私たちを絶望の地獄へと追い込んだ。すべてがまるで一瞬で終わってしまったかのようだった。私は剣を構えたまま膝をつき、地面に伏していた。怒りや復讐心はなく、ただ凍りつくような恐怖だけが胸を締め付けていた。
なんとか勇気を振り絞って生き残った仲間たちと共に脱出しようとしたけど、冷静に考えることができなくなった私は何もできなかった。仲間たちの助けがなかったなら、私はその場で命を落としていただろう。数日が経ち、この日記を書いている今も、私の心を支配しているのは復讐心ではなく、深い恐怖だ。そして毎晩、仲間たちが倒れていったあの悪夢を繰り返し見ている。
今の私に必要なのものは何だろう。戦うこと?復讐?それともあの呪われた島での記憶を二度と思い出さずに生きていくことなのか?