レジスタンスの戦闘教本
著者:ウィリアム・ボウマン
本教本の製作意義は以下の通りである。
アーキウムに対抗するレジスタンスの戦闘力向上が火急の課題となり、戦闘理論を教える教材の必要性が高まった。そのため、私ウィリアム・ボウマンが武器専門家として「レジスタンスの戦闘教本」を執筆した。各レジスタンスは領地の主要拠点に配布されたこの教本を必読し、個人の力量を高めるよう推奨する。
各武器別理論を学ぶに当たり、戦闘での時間、認知、距離、状況に関する概念から定立しなければならない。
時間:行動にかかる時間、または持続時間を指す。これには、とある行動に移るまでの反応速度や、行動の正しい始点も含まれる。
戦闘での時間とは手、足、装備などが同時に動く時間のことを指し、これらを最も効率的に活用する連続動作について本教本に掲載されている。
距離:自身と敵の間の距離のことを指し、間隔とも言える。戦闘での距離は所持している武器が届く距離、武器の長さ、身体の長さが影響する。敵との戦闘で最適な距離を探る距離感こそが勝敗を決める。本教本では相手との間隔から一歩余分な距離を基本距離とし、長かったり短かったりする状況を述べている。
認知:状況を素早く把握し、分析する能力だ。敵の位置と強み、弱点、周りの環境などを理解し、これをベースに最善の判断を下す。本教本には認知能力を素早く育成させられる最適な方法が書かれている。
状況:戦闘で認知すべき様々な条件を意味する。戦闘が起きる位置や環境、敵と味方の状態、戦闘の目的及び目標、勝敗の流れなどがある。本教本には実戦で起きるであろう様々な状況が書かれている。
レジスタンスの戦闘教本(ロッド編)
敵を貫通するアイシクルスピアを放つには、まず片手でロッドを掴み、もう片方の手で魔術を使う準備をする。その後、周りの氷の元素の流れを正確に把握しなければならない。次の段階で高度な集中力により氷の元素の力をロッドに凝縮すると、アイシクルスピアの形態ができる。こうしてできたアイシクルスピアを目標物に向かって数秒以内に発射する。
レジスタンスの戦闘教本(ロングソード編)
ロングソードは盾と一緒に使用し、攻撃と防御をスムーズに繋げることが重要だ。攻撃は剣の柄を楽に握ったまま上から下へ振り下ろすように、盾はできるだけ体に近づけて敵の反撃に備えること。剣を持つ手に力を入れるのではなく、下半身を安定させることで上半身の力を最大限引き出し、敵を攻撃すると効果的だ。
レジスタンスの戦闘教本(ロングボウ編)
ロングボウ使用者が風の弓弦を引くためには、まず弓弦を引く手に風の元素のオーラを集めなければならない。その後、ロングボウに力が均等に伝わるよう下半身を固定して弓弦を掴む。正確な照準のために呼吸を止めて、弓弦を引く力が過度に入りすぎないよう注意する。続いて、凝縮された風の元素のオーラを矢に移動させて一気に発射する。
レジスタンスの戦闘教本(クロスボウ編)
両手のクロスボウで「クイックファイア」を放つには安定した体制が必須だ。初心者は床に片膝をついて一回射ち、そこから立ち上がって膝の前面に重心を置いたまま、さらに二回射つ。この一連の動作を素早く繋げる練習から始めるといいだろう。これに慣れたら片膝をつく体勢を省き、立ったままの体勢で両手のクロスボウを交互に三回素早く発射する。この時、反動による体のブレに注意すること。
レジスタンスの戦闘教本(ワンド編)
魔力球を使うには、自然の元素と自身の魔力を素早く感応させることが重要だ。初心者はワンドを頭上に持ち上げ、元素と魔力をワンドの先に集める練習から始めるといい。その後、正確で効果的な攻撃のために、ワンドの位置が肩より下がらないよう注意しながら敵に魔力球を発射する。
レジスタンスの戦闘教本(両手剣編)
両手剣は重く長いため、体格や筋力の影響を受けやすい武器だ。しかしその分、攻撃に大きな力を乗せられるため「コンカッションブロウ」のようなスキルも扱える。「コンカッションブロウ」を使う時は、正確な場所へ命中させられるよう狙いを定め、上から下に大きく振り下ろす。攻撃を食らった敵がスタン状態になれば、スムーズに次の攻撃にへと繋げられるだろう。
レジスタンス戦闘教本(短剣編)
スキル「捕食者の爪」を使用する際は素早さと正確性が重要となる。まず体の重心を少し下げ、下半身に力を溜めながらバランスを維持する。その後、上半身を対象に向かってしなやかに回転させながら両手の短剣を瞬時に捻ると、素早く正確な攻撃が繰り出せる。