ID: 2602009589
仲良しな3人
icon コーデックスタスク
タイプ: 収集
カテゴリー: ネビュラ島・南部編

仲良しな3人 1

「この程度なら楽勝だ!」リッキーは自信満々に言いながら、聖所の遺物に手を伸ばした。その隣でニーナは緊張した表情で周りを警戒しながら小声で囁いた。「リッキー、あんた、いつもこういう時に何かやらかすじゃない…」
しかし、リッキーはニーナの警告を軽く無視し、遺物を持ち上げた。「これを売れば私たちも大金持ちだ!ハハハ!」でも、リッキーの笑い声が途切れるよりも早く、遺物から眩い光が放たれ、金属がぶつかり合うような音が響いた。
ニーナは目を丸くしてリッキーの腕を揺さぶった。「な、なにこれ!?早くそれを下ろして!!」振り返ると、エンシェントガードたちがこちらに向かってくるのが見えた。顔が真っ青になった私は叫んだ。「何やってるんだ、早く逃げて!」
私たちは全速力で逃げ出した。後ろではエンシェントガードたちがすぐそこまで迫っていた。リッキーは息を切らしながらも喋り続けた。「エンシェントガードならもっと動きが遅いもんだろ、そうじゃないのか?」ニーナは汗をだらだら流しながら怒鳴り返した。「ああ、うるさい!黙って走って!」
ああ、一体どうして私はこんなバカたちを信じてこの仕事に首を突っ込んでしまったんだろう…後悔が波のように押し寄せてきた。

仲良しな3人 2

このまま死ぬのか?友達の誘いに乗って、初めての墓荒らしに付き合っただけなのに、こんな終わり方をするのか?そう考えながら、私はリッキーに向かって叫んだ。「リッキー!遺物を捨てて!それを持ってたら私たちは殺されるよ!」しかし、リッキーは未練を捨てきれない様子だった。「これを捨てろって?これにどれだけの価値があるのか分かっているのか?」
その時、エンシェントガードがリッキーを狙って重たそうな剣を振り下ろした。リッキーは悲鳴を上げながら横に転がりなんとかかわした。ニーナが必死の声で叫ぶ。「お金より命が大事だよ、このバカ!」リッキーが躊躇する中、私もニーナに加勢して叫んだ。「リッキー、遺物を投げ捨てて!そうしないと私たちは全滅する!」
リッキーはついに覚悟を決め、遺物をエンシェントガードのほうに投げた。遺物は見事にガーディアンの頭に命中し、「カラン!」という音を立てて地面に落ちた。その瞬間、エンシェントガードたちは動きを止めた。
私たちはその隙に、なんとか逃げ切ることができた。息を整えながら、ニーナが真剣な表情で言った。「リッキー、もうやめよう。こんなことしてたら命がいくつあっても足りないよ」リッキーは照れくさそうに笑いながら頭を掻いた。「分かった。次からはもっと気を付けるってば」ニーナが目を鋭く光らせると、リッキーは「もうやらない」と誓った。
私たち三人はしばらく黙って顔を見合わせた後、生き延びた喜びに笑い声を上げた。もう日常に戻る時間だ。もちろん、リッキーとニーナも墓荒らしなど二度とやらないだろう。

exitlag


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追加者 Kiriak (29-01-2025)
追加者 Kiriak (29-01-2025)